こざーーーな!!!

同志社大学院卒→バンドでメジャーデビュー→辞めて社会人→無職→未経験でWeb業界にて悪戦苦闘。2児のパパ。

元メジャーアーティストで現在Web業界人。社会不適合者です。

父ちゃんの遺産で無職生活やってます

K.Z.N.です。

 

何度かこのブログでは言及してますが現在、無職生活しております。

 

じゃあお金はどうしているかと言うと

 

実は親の遺産を使って無職しています。

 

僕の父親、父ちゃんは2年ほど前に胃がんで亡くなりました。

その時に遺してくれた遺産で今は生活しています。

 

それに至った経緯をお話したいと思います。

 

元々お金は使わないタイプ

僕は小さい頃から親におねだりなんかはほとんどしたことがありません。

特に僕は四人兄姉の末っ子でおもちゃにしろ服にしろお下がりがあったのでそれでまかなってたと思います。


子どもがたくさんいるからあまりほしがっちゃいけないというのもずっとありました。

 

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うちの実家はお年玉に加え今で言うお盆玉ってのもありましてそれらなんかも貰うとも親に渡していました。そういうもんだと思ってました。


しかし、僕が小学3、4年くらいのときにとある時に父親が近所の人との酒の席でこんなことを言いました。

 

「うちの子どもは金を使うことを知らん」

 

当時は褒められてるというより、何となく叱られてるのかなと思ってました。

金の使いどころを知らない、という意味で。

 

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しかし、真意は分からないままでした。

 

そんな父親も倹約家

じゃあそんな父親はどうだったかと言うと子どもたち以上にお金を使うタイプではありませんでした。


父親は貨物船の乗組員をしてて国内をあちこち行って…

 

 

 

たと思います。実際、家にあんまりいなくて父親とは親しくなれなかったんですよ。

だから仕事の話とかも聞いたことがない。

 

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嫌いとかではないんですが遠い親戚のおじさんのような存在で気軽に話しかけることも出来ませんでした。

 

「キャッチボールしよう」なんて声をかけることすら緊張して時には言えないまま日が暮れたり。

 

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そんな父親はこれという趣味はなく、人付き合いもさほどない(というよりほとんど家に居なかったが)、使うと言えば酒とタバコくらいでした。

 

白鹿と黄色ピースを愛した父親でした。

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退職して10年足らずで胃がん

そんな父親が退職してからはようやくお金を使うようになりました。

母ちゃんと旅行なんぞ行くようになりました。

 

僕ら兄弟が子どもの時は全く出来なかった子育ても

孫にその情熱が注ぎこまれました。

 

今まで仕事や家庭に人生をささげてきた父ちゃん。

船を降りて父親はようやく自由になったかと思ったら。。。

 

食欲が無くなってきたから病院にいったところステージ4の胃がん。

判明してから1年足らずで亡くなりました。

 

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退職して自由な時間は10年もない

母ちゃんはしきりに言っていました。

 

「あの人はようやっとのところで死んでもた。かわいそうに」

 

 

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本当にそう思いました。

 

仕事している時は本当に家にいませんでした。帰ってくるのはだいたい1~2ヶ月に1度くらいのペース。夜中に帰ってきて朝方また仕事に出かけるとかありました。

 

帰ってきても母ちゃんが出来ない家の仕事してました。

ゴロゴロしてるところをあまり見たことがありません。

 

小さいころ母ちゃんに

 

「お父さんが家にあんまりおらんけど陸の人より働いとるけんみんなこうやって不自由なく暮らせとんよ」

 

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と言われたのを覚えいています。とにかくハードだったと思います。

 

それなのに老後色んなことを楽しんだりする前に亡くなってしまいました。

 

退職して一番お金を使ったのが農耕機

父ちゃんが退職後に一番の買い物は農耕機でした。

 

実家は兼業コメ農家だったんですが、父ちゃんは退職後、田んぼを耕すトラクターや稲を刈るコンバインと呼ばれるものや刈った米を乾燥させる乾燥機、稲を植える田植え機とかも買ってました。

 

おそらく500万円は余裕で越えてます。1千万近いかもですね。

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当時、僕は実家にいなかったので詳しくは知らないですがとても父ちゃんはとても喜んでたそうです。

 

でも

 

それを聞いて僕はそれ???ってなりました。

 

確かに田んぼを守っていくのも大事だと思います。

老後、やることがあまり無くなるから新調したんだとは思います。

 

けど、今まで家庭のためにまさに身を粉にして働いてきたんだからもっと自分の為に使えばいいのにと思いました。

 

まだ死なないと思ってた

父ちゃんが胃がんと判明したとき、ステージ4といわれたとき、

「何とかなるんじゃないか」

と思っていました。

 

船乗りで頑丈な父ちゃんは克服できるんじゃないかと思ってました。

 

でもそうじゃなかった。

 

父ちゃんの死を思い出すといつもこれを思い出します。

 

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幽々白書より

 

お金も使い時があって人生も立ち止り時がある

父ちゃんの死後、母ちゃんから「あんた名義の貯金あるけんな」と言われました。

 

言われた当時は「それはなるべく手をつけないでおこう」と思ってました。

子どもの進学用にと思ってました。

 

でも。。。

 

それが父ちゃんの言うてた「うちの子どもは金を使うことを知らん」なのかなと思いました。

 

それから2年後。

 

色々思うことがあって仕事辞めて一度人生考えることにしました。

その際の生活費を父ちゃんが遺してくれたお金で賄おうと思いました。

具体的な数字を言うとアレですが一年近くは仕事しなくてもよい額です。

 

決して良い使い道とは思いませんが

この決断が僕にとってお金の使い時と思いました。

 

そのおかげで色んなことが今立ち止って見つめられています。

自分にとってはこの判断は間違ってないと思ってます。

 

父ちゃんがこの決断聞いたらどう思うか。

まぁ良くは思わないでしょうね。

 

 

 

でも父ちゃんが出来なかった子育てはしっかり出来てるかなと思います。

 

使わせてもらってる分、生きてる今を精いっぱい味わいたいと思います。