ダスキンよりの使者
シャララーラ♪
にちよーびよーりのーししゃー♪
この前ねーお昼にねー
家にいたらねー
てかだいたい家にいるけどねー
きたんですよぉ〜
ダスキンの人ガァー
モップを持ってやってきた
ピンポーン
はーい
「こちらダスキンですーモップのお試しでお配りしてますので是非使ってくだいねー」
は、はーい
この時点で文が完結してるので特に取りに行かなくてもいいのかとも思ってしまいました。 だって配ってるっていうから。
まぁそれでも玄関に出ると
おったよ。
ダスキン。
なんかダスキンて「スナフキン」みたい。
てことで以下、うちに来たその人をダスキンてことにします。
ダスキン、なんか挙動不審やったよ。
目線が僕のおでこよりやや上をウロチョロしてる感。
「あのーこのモップですねぇダスキンが開発したモップで何たらかんたら…」
はぁ~。はぁ~。はぁ~。
(果たしてうちにモップはいるのだろうか…?)
「これねぐいっと曲がるんですよー」
(果たして曲がるモップがうちにはいるのだろうか…?)
「ゴミがついたらはたいてもらえば。ちなみにこういったホコリをとる掃除機みたいなのもあったりして…」
(なぜそれも貸してくれないのだ…?)
なんか色々思うことがあります。
んでダスキン、次の段階へ。
「ちなみにこういった浄水器も今無料でレンタルしてて…」
だんだんきな臭くなってきたので
あー浄水器は大丈夫です。
そう答えるとダスキンは
はっ??? てな顔をしました。
えっ!?こわっ!
「あっそうですか…わかりました」
わかってない顔してるなぁ…。
結局…
それを見てちょっと気持ちが萎えました。
ちなみに、無料なんですよね?
「ええ!無料です」
でもレンタルなんですよね?
「レンタルです」
返すときはどうするんですか?
「私また取りにお伺いしますんで」
タイミングが合わなかったら?
「そしたら玄関に張り紙とかしますんで玄関横に置いてもらえれば」
なんかさらに面倒になってきたので断ろうかなー
んで個人情報がいるとか言うので
ダスキンは続けます。
「じゃあココにちょっとお名前と住所いただいていいですか?」
はい。辞めよ。
あーやっぱりレンタルいいです。すんません。
「えっ!?!?!?」
また怖い顔する~
「えっえっ??」
いや、個人情報とか書くの嫌なんで。
「いや、これはどこにお配りしたか分かんなくなっちゃうので書いてもらうだけで…」
じゃあお前がどこに配ったか書いたらええやん。事実ココに来とんねんから。
あーもう結構なんで。
「あー…そうですか…。」
最後はもうふてぶてしいまでの顔で去って行きました。
かつて携帯販売員の頃
ダスキンのこの手法に関してはかつてからあるもんなんでしょうかね。
僕よく知らないんですけど。
無料から何かしらたぐってやってんでしょーねー。
それを見て携帯販売員だった頃思い出しました。
携帯も1人1台の時代を経て格安スマホとか出てきてもう他のキャリアのお客をいかに奪い取るかになってきた頃。
携帯を契約しにきたお客さんにいかにプラスワンが出来るかどうかが問われるようになりました。
携帯買いに来たけどそれに加えてタブレットを買ってもらうようにとか 自宅のインターネット入ってもらうようにとか。
こんなのはまだいいほうで キャンペーンのために必要もない子ども用の携帯電話とか万歩計なんかも売ってるのもありました。
「無料ですしキャッシュバックが上乗せされるので」
とかなんとか言って。
でも無料期間なんて2年でその後料金発生するから自分でタイミング見て解約しなきゃいけない。
総務省からだいぶテコ入れ入ったからマシにはなりましたけどそれまではどこのキャリアも結構ひどかったなー。
携帯買いに来て体組成計とかどーゆーこと?
そういうのがあって無料ってのには疑ってかかってしまいます。
まぁ借りても自分自身がキチンと返すのかどうかも怪しかったし。
その夜、東京には冷たい雨が降りました。
近くのコンビニに寄って戻って来たところ、
隣の家の玄関に彼、ダスキンは立っていました。
傘をさしていたものの、彼には小さく背中はかなり濡れていました。
無料のノルマがあるのでしょうか。
僕はそのまま家に入りました。
彼の置き手紙ならぬ置きパンフ。